神経変性疾患とは?疾患の分類と非薬物治療の効果について

作業療法士 中根 麗名

神経変性疾患とは?

神経変性疾患とは脳や脊髄にある特定の神経細胞群(認知機能や運動機能に関係する細胞)が徐々に障害を受けてしまう病気です。

神経変性疾患がどのような機序で発病するのか、というはっきりとした原因は分かっていません。

ケアや適切な運動を行うことで進行を遅らせたり、二次障害の予防にもつながります。

神経変性疾患の分類

スムーズな運動が出来なくなる病気:
パーキンソン病,パーキンソン症候群(多系統萎縮症,進行性核上性麻痺など)など
体のバランスが取りにくくなる病気:
脊髄小脳変性症,一部の痙性対麻痺など
筋力が低下してしまう病気:
筋萎縮性側索硬化症など
認知機能が障害されてしまう病気:
アルツハイマー病,レビー小体型認知症,皮質基底核変性症など

参考・引用:http://www.juntendo-neurology.com/n-hensei.html

疾患に代表される症状と推奨される運動

疾患名 変性部位 代表的な症状 推奨される運動
パーキンソン病 中脳(脳幹)の黒質
大脳基底核の線条体に異常
4台症状
①振戦:手足が震える
②固縮:ぎこちない動作になる
③動作緩慢・無動:なにかやろうとしてもすぐには動けない
④姿勢保持障害:姿勢が保ちにくくなる
自律神経症状
便秘、排尿障害、抑うつ、睡眠障害、立ちくらみ、発汗異常
廃用による関節拘縮を予防するために…
運動療法(全身のストレッチ、関節可動域訓練、バランス訓練など)、顔や頭の運動
参考:http://www.parkinson.gr.jp/rehab/exercise/
脊髄小脳変性症
多系統萎縮症
小脳、大脳基底核、脊髄の変性 症状
①パーキンソン病:固縮、動作緩慢・無動、姿勢保持障害、(振戦の発症は少ない)
②協調性運動障害:運動をスムーズに行えない状態
③自立し寧症状
④構音障害:唇や舌、声帯、呼吸器 などの器官が障害されることによる声が出しづらくなったり呂律が回らないといった話しづらい状態
廃用による関節拘縮を予防するために…
生活動作(寝返り、起き上がり、立ち上がり、歩行)、腹式呼吸、発話の練習
参考:http://scd-msa.net/rehabillitation/
筋萎縮性側索硬化症 症状 症状
①手足のまひによる運動障害
②コミュニケーション障害(発話機能の低下)
③嚥下障害
④呼吸障害
上記の症状が徐々に進行する
廃用による関節拘縮を予防するために…
運動療法(全身のストレッチ、関節可動域訓練など)、散歩、ラジオ体操、呼吸に注目した胸郭の運動
アルツハイマー型認知症 大脳の後半部(側頭葉、頭頂葉、後頭葉) 特徴的な症状
初期:人格変化、不安・抑うつ症状、睡眠障害、不穏・幻視妄想
信仰と共に:パーキンソン症候群、健忘、空間的見当識障害、徘徊、被害妄想、コミュニケーション障害などが現れ、進行していく
廃用による関節拘縮を予防するために…
散歩、ラジオ体操、運動療法(筋力強化、バランス訓練、関節可動域訓練など)、タオル体操、リズム体操など
参考:
http://www.ninchisho.jp/nursing/05.html
レビー小体型認知症 大脳皮質全体 初期症状
3兆候:認知機能の変動、繰り返し出現する生々しい幻視、パーキンソン症候群
※自律神経症状や睡眠時の異常行動も見られることもある。徐々に上記症状が進行してく

非薬物療法の効果

神経変性疾患は進行性の疾患であり、改善は困難です。

よって信仰と二次的障害の予防を目的として、初期のころから非薬物療法を行うことが推奨されています。

非薬物療法とは

運動(上記のようなプログラム)や回想法、認知刺激療法、作業療法、音楽療法、社会参加などを指します。

二次的障害とは

転倒による骨折、誤嚥性肺炎、関節拘縮による介護者の介護負担増加を指します。

 

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