CPサッカーとは?競技・ルール・歴史と指導のポイント

               

特定非営利活動法人 CPサッカー&ライフ エスペランサ 神 一世子

CPサッカーとは?

軽度の肢体不自由児者を対象として7人制のサッカーです。

選手は、障がいのタイプや程度によって、クラス分けが行われます。

全日本選手権だけでなく、アジア大会や世界選手権もある国政的な障がい者スポーツです。

 

CPサッカーのCPとは、英語の「Cerebral(脳からの)Palsy(麻痺)」の略。日本語の正式名称は脳性まひ者7人制サッカーです。

比較的軽度な脳原性麻痺の人たち7人でプレーするサッカーで、ヨーロッパで生まれて世界へ広がり、パラリンピックの正式種目になっています。

CPサッカーの歴史

はじめての国際大会は1978年スコットランドで開催されました。
1982年にはデンマークで第一回世界選手権が開催され1984年のパラリンピックニューヨーク大会から2016年のリオデジャネイロ大会までパラリンピックの種目となっています。

競技者とルール

脳性麻痺のほか、脳血管の病気や交通事故などによる頭部外傷の後遺症で、手足に麻痺があり自力で歩行移動が可能な人たちを対象とします。

基本は11人制サッカーと同じルールでおこないます。
特別ルールとしてオフサイドルールはなく、片手で下から投げるスローインが認められています。

チーム分け

競技を公平に行うためにクラス分けを行います。
CPサッカーのクラスは障害のタイプ程度によって、FT5、FT6、FT7およびFT8の4つに分類されます。

チームは試合中必ずFT5またはFT6の選手を1人以上出場させなければなりません。
もしいない場合は6人で試合をします。
また、FT8の選手が同時に1人までしか出場できません。

※FT・・・football

クラス 程度
FT5 両麻痺(上半身より下半身の麻痺が重い)
FT6 四肢麻痺(両手両足に同程度の麻痺がある)
FT7 片麻痺(右または左の手足に麻痺がある)
FT8 ごく軽度の両麻痺、四肢麻痺・片麻痺

CPサッカーの魅力

  • 同じ障害でも、様々なタイプの障害がある選手たちが、お互いを理解しながら1つのチームでプレイすること
  • 国際大会などがあり高いレベルの大会に挑戦できること
  • チームメイトとともに嬉しさ倍増、悔しさは共有できること
  • チームとして個人として目標を持てること

指導のポイント

健常者のサッカーに行うすべてのトレーニングメニューは、CPサッカーにも用いることができます。
ウォーミングアップとクールダウンはとても重要です。
選手の障害(動作)は心の緊張や天候(暑さや寒さ)に影響を受けやすいことに留意します。
個々の障害タイプ・程度やスキルが違うことを考慮します。

お問い合わせ先

特定非営利活動法人 CPサッカー&ライフ エスペランサ

住所:神奈川県川崎市幸区南加瀬3-4-3-202

電話:044-204-4552

障害者の余暇と就労の充実に向けて

これまで私たちは重度障害者の余暇の充実のため、障害者スポーツイベントの開催や、障害者スポーツのガイドブック制作などを通じて、障害者スポーツの普及活動を行なってきました。
2016年4月に法人を設立し、参加者も協力してくれるスタッフの数も増えてきましたが、財源が都などの助成金がメインであるために活動を拡大していくことが難しくなってきました。また、障害者の方々には、余暇だけではなく、就労意欲を持った方々も多くいらっしゃるため、就労機会を作りたいという思いがありました。

これまでも重度障害のある方々で就労意欲のある方は多くいましたが、通勤が困難なために就労できないという課題を抱えていました。この課題はリモートワークにより解決できるということが言われてきましたが、企業側でリモートワークが浸透していないためになかなか進みませんでした。

コロナの影響により企業側でのリモートワーク環境の整備が進んだこともあり、いくつかの企業様からリモートワークによる重度障害者の雇用に関するお問い合わせをいただくようになりました。
今後さらに「リモートワークによる重度障害者の就労支援」を広げていくため、この度、新たに法人「株式会社CMU Holdings(コミュホールディングス)」を設立することにいたしました。
取材やメディア掲載・講演会などお問い合わせ
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